ミスタードーナツといえば、ふわふわのドーナツと共に“ポンデライオン”を思い出す方も多いのではないでしょうか。
もっちりしたたてがみと、どこか抜けた愛らしい表情で長年親しまれてきたこのキャラクター。
ところが、最近ではCMや店頭などでその姿を見かける機会が激減しています。
『ポンデライオンって消えたの?』『なぜいなくなったの?』という声もネット上で数多く見られるようになりました。
この記事では、ポンデライオンが姿を消した理由や、ミスタードーナツのキャラクター戦略の変化、現在の展開、そして復活の可能性について徹底的に解説します。
ポンデライオンとは?人気キャラクターの誕生背景
ポンデライオンの初登場はいつ?
ポンデライオンが登場したのは2003年。
ミスタードーナツの看板商品「ポン・デ・リング」が発売されたのと同時期に、プロモーションの一環として生まれました。
ドーナツの“もちもち”感をアピールするため、その見た目を模したたてがみを持つライオンとしてデザインされ、多くの子どもたちやファンの心をつかみました。
当時のCMではユニークな動きやセリフも話題になり、商品の顔として確かな存在感を放っていました。
どんなキャラクター?性格・見た目・由来
ポンデライオンは、頭にポン・デ・リングのような“たてがみ”を持ち、のんびりとした性格で知られるキャラクターです。
耳が垂れていて、優しげな表情が印象的。
どこかマイペースで天然キャラという設定もあり、他の動物キャラたち(フレンチウーラーやハニーシッポなど)とのやり取りを描いた公式ストーリーやグッズ展開もありました。
名前の由来はもちろん「ポン・デ・リング」+「ライオン」で、ミスドの中でも特にオリジナリティのある存在でした。
CMやグッズでの活躍と人気の理由
登場からしばらくの間、ポンデライオンはミスタードーナツの象徴的な存在として、テレビCM・新聞広告・キッズグッズ・店内ポスターに至るまで幅広く起用されていました。
特に、2000年代中盤にかけてはキッズ向けのポイントグッズやぬいぐるみ、文房具類の配布キャンペーンが人気を博し、ポンデライオンの人気は不動のものに。
大人も思わず笑ってしまうようなCM構成も話題になり、“ドーナツといえばポンデライオン”というイメージが定着していたほどです。
ポンデライオンが消えた理由とは?公式の動きと考察
ミスド公式によるキャラクターの扱いの変化
ポンデライオンの露出が減少し始めたのは、おおよそ2016年ごろからとされています。
かつてはCMやポスター、キャンペーンの中心人物だったポンデライオンですが、近年ではミスドの公式広告からほとんど姿を消しています。
ミスタードーナツの公式サイトやSNSにも登場機会が少なくなり、新たなキャラクターとの共演も見られません。
ミスド側から明確に「ポンデライオンを終了します」といった発表はされていませんが、キャラクター自体が積極的に使われなくなっていることは明らかです。
これは企業戦略の変化や、ターゲット層の移行といった背景が関係していると考えられます。
CM・キャンペーンに登場しなくなった時期
2010年代中盤までは、季節ごとのキャンペーンや新商品発表にポンデライオンがセットで登場していました。
しかし2017年以降、TVCMでは芸能人を中心としたキャスティングが主流となり、ポンデライオンの出番は激減。
たとえば、乃木坂46や綾瀬はるか、福士蒼汰など、若年層や主婦層にアピールするタレント起用が目立つようになりました。
この背景には、キッズ層中心だった従来の戦略から、より広範囲な消費者層(特に20~40代)へのリーチを重視する方針への転換があるとみられます。
ポンデライオンの可愛らしい見た目が、現在のミスドの「大人向けシンプル路線」にそぐわなくなったとも考えられます。
SNSやネット上の「消えた」と言われる理由とは?
ポンデライオンの「消失」が多くの人に認識されたのは、SNSでのファンの投稿が大きな要因です。
Twitter(現X)やInstagramでは「そういえば最近ポンデライオン見ないよね」「グッズ出なくなったの寂しい」という声が数多く上がっています。
また、ネット上には「実は引退したのでは?」「ミスドが方向性を変えたから」など、さまざまな考察が飛び交い、キャラクターの“謎の失踪”が一種の都市伝説のように扱われることも。
Google検索でも「ポンデライオン 消えた理由」や「ポンデライオン 復活」などの関連キーワードが急上昇しており、注目の高さを物語っています。
このように、ミスドの公式な説明がないことでかえって謎が深まり、多くのユーザーが“真相”を知りたいと感じているのが現状です。
ミスタードーナツのキャラクター戦略の変化
他キャラクターとの入れ替えやコラボの影響
ポンデライオンが表舞台から姿を消した背景には、ミスタードーナツのキャラクター運用方針の転換が関係しています。
特に注目すべきは、2000年代後半から2010年代にかけて行われた、他ブランドや人気キャラクターとのコラボレーション施策の強化です。
たとえば、サンリオキャラ(ポムポムプリンやマイメロディ)、ポケモン、スヌーピーなどとのコラボドーナツやグッズ展開が積極的に行われ、キャラクターラインナップが多様化。
結果として、ポンデライオンを含む“社内オリジナルキャラ”の存在感が相対的に薄れていったのです。
企業にとってコラボは強力な集客・SNS拡散効果を持ちます。
そのため、ブランド力のある外部IPとのタイアップが優先され、ポンデライオンは“脇役”のポジションに押しやられたといえるでしょう。
ブランド再構築と「脱・キッズ」戦略
ミスドは長らく「子どもに愛されるドーナツ屋さん」としてのブランドイメージを強く持っていましたが、近年ではターゲットを大人向け・健康志向層へとシフトさせています。
代表例が、豆乳や黒糖素材を使用した「健康ドーナツ」、あるいは高級志向の「misdo meets」シリーズです。
このような再ブランディングの流れの中で、可愛らしくポップなポンデライオンは、ブランドトーンとの“ズレ”を生んでしまいました。
現在のミスタードーナツが目指す方向性と、ポンデライオンのキャラ性が一致しなくなってきたことが、起用されなくなった根本的な理由のひとつと考えられます。
ミスドのロゴや店舗内装がシックで落ち着いたトーンへと変化していることからも、「子ども向けキャラクター推し」からの脱却が見て取れます。
企業ロゴやパッケージのリブランディングとの関係
ミスタードーナツは2010年代後半から、徐々に店舗デザインや商品パッケージをミニマルで洗練された方向へ刷新しています。
白地にシンプルなフォントを使った新パッケージや、木目調を基調としたカフェ風内装は、その最たる例です。
このビジュアル刷新の波において、従来のキャラクターたちは“子どもっぽい”“古い”といった印象を与える可能性がありました。
特に、ドーナツをモチーフにした動物キャラたちは、明るい配色・ゆるいデザインで構成されていたため、ブランディングとの乖離が生じたと推察されます。
ポンデライオンが消えた背景には、ただの人気低下ではなく、企業全体の方向性変更とイメージ戦略の転換が深く関わっているのです。
ポンデライオンは本当に消えたのか?現在の展開を調査
店頭やキャンペーンでの“微細な登場”例
ポンデライオンは、テレビCMや公式SNS、商品パッケージなどの“表舞台”から姿を消しているものの、完全に消滅したわけではありません。
実は一部の店舗限定キャンペーンや、店頭ポスター、こども向けのスタンプラリーイベントなどで、ひっそりとその姿を確認できるケースがあります。
たとえば、2022年に一部のミスタードーナツ店舗で開催されたキッズイベントでは、景品のシールやぬりえ台紙にポンデライオンが登場。
また、過去のグッズ在庫を利用した「復刻キャンペーン」などでも、旧キャラクターがちらりと使われていたことが報告されています。
このように、企業として“完全抹消”したわけではなく、限定的かつ控えめな形での再利用が行われていると見られます。
ミスドの公式サイト・グッズでの扱い
2025年5月現在、ミスタードーナツの公式サイトには「ポン・デ・ライオンの森」という特設ページが存在し、ポンデライオンやその仲間たちのプロフィール紹介、ドーナツたいそうの動画、ぬりえや壁紙などのダウンロードコンテンツが提供されています。
また、公式サイト内の「misdoグッズ」セクションでは、ポンデライオンと仲間たちのキッズスタンプが紹介されており、2023年1月11日から提供されていることが確認できます。
また、過去のキャンペーンページのアーカイブや、個人のSNS投稿などからは、かつての人気グッズ(ぬいぐるみ・マスコットキーホルダー・文房具など)が多数存在していたことがわかります。
そういえばだいぶ前にもらったポンデライオンのお皿は今でも活躍中。ポンデライオン復活して欲しいなぁ・・ pic.twitter.com/iYp3FJDAG0
— じゃすみん (@jasmineyanagi) April 28, 2025
現在も、フリマアプリや中古市場ではポンデライオン関連グッズが高値で取引されており、根強いファンの存在を裏付けています。
また、ミスドを運営するダスキンが過去に公開した「公式キャラクター図鑑」などでは、歴代キャラクターとしての紹介が残っている場合もあり、完全削除ではなく“引退扱い”に近い存在と推察されます。
地域限定・海外展開の可能性もある?
日本国内では目立った活動が見られないポンデライオンですが、海外店舗や地域限定のプロモーションでは依然として使われている可能性があります。
実際、アジア圏の一部ミスタードーナツ(台湾・タイなど)では、日本と異なるプロモーション展開がされており、オリジナルキャラや懐かしキャラが活用されることも。
また、地方の小規模店舗では古いポスターやディスプレイがそのまま残されており、「懐かしのポンデライオンに再会できた!」という投稿もSNSで散見されます。
こうした“ローカル残留”は、ファンにとって密かな癒やしとなっているようです。
つまり、ポンデライオンは「消えた」というより「フェードアウトしながら一部で静かに生き続けている」のが実情といえるでしょう。
ポンデライオン復活の可能性はある?今後の予測とファンの声
過去にあったキャラクター復活の事例
企業が一度終了したキャラクターを期間限定で復活させる例は少なくありません。
たとえば、ロッテの「コアラのマーチくん」や、グリコの「ポッキーくん」なども、一時的に姿を見せなくなった後に再登場を果たした過去があります。
企業の周年記念やノスタルジー戦略において、かつての人気キャラクターが再起用されるのは非常に効果的な手法なのです。
ミスタードーナツでも、過去に「懐かしのドーナツ復刻キャンペーン」などを実施しており、期間限定・話題性重視の戦略としてポンデライオンが再登場する可能性は十分にあると考えられます。
特に「ポン・デ・リング」の発売から20周年を迎える2023年など、節目の年にはそうした動きが期待されましたが、次の記念年(25周年など)での再登場が注目されます。
SNSでの復活希望の声やファンアートの盛り上がり
ポンデライオンに対する根強いファンの存在は、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで確認できます。
🐶「ヤベェ!ポンデライオンしか出てこねぇ!」 pic.twitter.com/5t66qgChYF
— ロクタ (@ikiruhadokuhai) May 10, 2025
「ポンデライオンどこいったの?」「またCMに出てほしい」「うちの子が小さいとき好きだった」など、復活を望む声は年齢層を超えて投稿され続けています。
また、近年はファンアートや二次創作のイラストも盛んで、「#ポンデライオン」「#ミスドキャラ」などのハッシュタグを使った投稿には、懐かしさを共有するコメントが多く寄せられています。
こうした“静かな人気”が、企業のマーケティング担当者に届けば、再び脚光を浴びる可能性も高まるでしょう。
とくに、X上で話題となることはメディア報道につながりやすく、「バズ」をきっかけに復活のきっかけが生まれる可能性も十分にあります。
周年記念などでの再登場の可能性
先述のとおり、企業の周年記念やブランド節目の年は、キャラクター復活の好機です。
ポンデライオンが登場した2003年を起点に考えると、2028年には登場25周年を迎えることになり、そこで“懐かしの人気キャラ復活”というキャンペーンが打たれる可能性は大いにあります。
また、ミスドの年間定番である「福袋」においても、かつてポンデライオングッズが大人気だった歴史があるため、復活グッズとしての再登場も期待されます。
たとえば、2020年代にはスヌーピーやポケモンとのコラボ福袋が主流でしたが、それらの流れが落ち着いたときに“原点回帰”としてポンデライオンが選ばれる可能性は十分に考えられます。
総じて言えるのは、ポンデライオンは消されたわけではなく、企業の「温存中」キャラクターとして、いつでも再起動が可能な資産として扱われている可能性が高いということです。
まとめ|ポンデライオンの行方とミスドの今後に注目
消えた理由は単なる戦略の一環?
ポンデライオンが表舞台から姿を消したのは、多くの人にとって突然の出来事に感じられたかもしれません。
しかし、実際にはミスタードーナツのマーケティング戦略やブランド方針の変化に沿った“自然な流れ”だったといえます。
子ども向けキャラクターから、よりシンプルで大人向けのデザイン重視へと移行する中で、ポンデライオンのような「ゆるキャラ系マスコット」は、戦略上前面に出にくくなったのです。
決して人気がなくなったわけでも、問題があったわけでもありません。
むしろその“消え方”が曖昧だったために、「どうして?」「なぜいなくなったの?」というファンの声が今なお絶えないのです。
ブランドとしての方向性と一致しているのか
現在のミスドは「misdo meets」や「おとなミスド」など、高級感・健康志向・洗練された印象を打ち出すブランディングに力を入れています。
その路線において、キャラクター推しのプロモーションはむしろ足かせになる可能性もあり、あえてオリジナルキャラクターを“封印”しているとも解釈できます。
しかし、こうしたブランドイメージの変化は、常に固定されているわけではありません。
時代の流れや消費者のニーズに応じて、再びキャラクターを起用する方向に戻ることもあり得ます。
つまり、ポンデライオンのような資産は、「今は表に出ていないが、状況次第で復活可能」というフレキシブルな扱いがされていると考えられます。
ファンとして今後注目したいポイント
ファンとしては、今後のミスドの動きに注目するべきいくつかのポイントがあります。
周年記念キャンペーン:25周年などの節目で復活する可能性がある
福袋・限定グッズ企画:過去の復刻を絡めての再登場のチャンス
SNSでの声の高まり:ファンの投稿がバズることで公式が反応する展開もあり得る
海外店舗やイベントとの連動:海外でのキャラクター展開が逆輸入されるケースも考えられる
こうしたチャンスに備え、ファン自身がSNSなどで「#ポンデライオン復活希望」などのタグを活用することで、復活の後押しになるかもしれません。