「どうせやるなら自由研究で賞を取りたい!」そう思っている中学生のあなたへ。
この記事では、実際に入賞経験があるテーマや成功のポイント、審査員に評価されやすいやり方までを徹底解説します。
理科や社会だけでなく、家庭科や総合的な学習など、教科の枠を超えて「賞が取れる自由研究」を実現するためのヒントを凝縮。
夏休みの自由研究に頭を抱えている人も、この記事を読めばきっとやる気が出るはずです。
賞が取れる自由研究の特徴とは?中学生が知っておきたい基本ポイント
審査員が注目する3つの評価基準
自由研究のコンクールで入賞するためには、ただ「よくできた」だけでは不十分です。
審査員は以下の3つの観点を重視しています。
1つ目は独自性・着眼点です。
「よくあるテーマ」では目立たず、受賞は難しい傾向があります。
例えば、ただの植物観察ではなく「同じ植物でも昼夜で光合成量に違いはあるか?」など、一歩踏み込んだ視点が好まれます。
2つ目は論理性・再現性です。
観察や実験を通して「なぜこうなったのか」をきちんと説明できているかがポイントです。
また、誰が読んでも同じように実験できるように、方法や手順を明確に記載することも重要です。
3つ目はまとめ方・見やすさです。
研究内容が良くても、レポートが読みにくければ評価は下がります。
写真・図・表を使って視覚的に整理し、タイトル・目次・結論を分かりやすく配置しましょう。
「よくある自由研究」では受賞しづらい理由
「カビの観察」「1円玉をピカピカにする」「水の濾過実験」など、自由研究でありがちなテーマは、安全かつ簡単にできる反面、目新しさに欠けるため入賞が難しいです。
特に中学生ともなると、小学生レベルのテーマは内容が薄く見えてしまいます。
また、「ネットで調べてそのままやった」ような研究は、審査員にすぐ見抜かれます。
自由研究とは、自ら課題を見つけ、調査・実験・考察を行い、ひとつのレポートにまとめる探究活動です。
他人のやったことを真似するだけでは、「自由」研究とは言えません。
「テーマ選び」「独自性」「まとめ方」がカギになる
自由研究のスタート地点は「テーマ選び」です。
自分の興味や疑問から出発することで、研究への熱意やモチベーションも維持しやすくなります。
また、同じテーマでもアプローチを工夫することでオリジナリティを出すことが可能です。
さらに、まとめ方にもこだわりましょう。
どんなに実験がうまくいっても、レポートの構成がバラバラだったり、誤字脱字が多かったりすれば、審査員に「雑な印象」を与えてしまいます。
最終的には「誰が見てもわかりやすく、印象に残る研究」が賞に選ばれるのです。
中学生におすすめ!賞が取れる自由研究テーマ10選
賞を狙う自由研究で重要なのは、「誰でもできそうで、実は工夫されているテーマ」です。
中学生らしい視点と深掘りがあれば、身近な素材や簡単な実験でも十分に入賞できます。
以下では、実際に入賞例や高評価を得たテーマをもとに10個のおすすめアイデアを紹介します。
身近な素材を使った理科実験(例:手作り電池・ペットボトル空気砲)
科学的なテーマは自由研究の王道です。
特に、家庭にある材料で実験できるテーマは、取り組みやすく評価されやすい傾向にあります。
たとえばレモンやじゃがいもを使った「手作り電池」や、「ペットボトル空気砲」の仕組みを調べる実験などが人気です。
ただし、単に作って終わるのではなく、「なぜ電気が流れるのか?」「どうすれば空気の威力が強くなるか?」など、原因と結果の関係を考察することがポイントです。
環境問題に切り込む社会派研究(例:マイクロプラスチック調査)
SDGsの関心が高まる中、「環境」をテーマにした研究は審査員ウケが非常に良いです。
例としては、海や川、家庭内の洗濯排水に含まれるマイクロプラスチックの調査などが挙げられます。
地域のゴミの分別状況や回収ルールを調べたり、近所の川にどれだけゴミが流れているかを観察して、写真やグラフでまとめることで、社会性の高い自由研究になります。
家庭科・食品をテーマにした実験(例:発酵の違い/冷凍と栄養素)
「食」をテーマにした研究は、家庭科や総合学習の自由研究として使える上、賞を取りやすい穴場ジャンルです。
たとえば「酵母の種類によるパンの膨らみの違い」や「冷凍によるビタミンCの変化」などは、実験+記録+考察が組み合わさっており、完成度が高くなります。
日常の料理を観察対象にすることで、身近さと科学性を両立できるのが魅力です。
SDGsに絡めた時事性のあるテーマ(例:フードロス対策調査)
最近の自由研究では、SDGs(持続可能な開発目標)を切り口にしたテーマが高く評価される傾向にあります。
中学生なら、家庭や学校での「フードロス」に注目して、残飯の量を調査したり、献立の工夫で食品ロスがどれだけ減らせるかを比較する研究が可能です。
地域のスーパーやお弁当店の廃棄事情を取材するなど、フィールドワーク型に発展させても良いでしょう。
歴史・地元に根ざした文化研究(例:地域伝承や方言調査)
社会科系の自由研究として注目されるのが、「地元の歴史・文化の研究」です。
具体的には、地域に伝わる昔話や伝承、方言、祭りなどを調査し、聞き取り調査や写真を使ってまとめる形式が効果的です。
特に、他県や他地域と比較し、「なぜこの地域だけこうなっているのか?」という切り口を加えると、ぐっと研究らしさが増します。
観察・記録系で高評価を狙う(例:カビの発生条件/月の満ち欠け)
自然観察も定番ですが、表やグラフを使ってデータ化し、「条件による変化」を丁寧に追跡することで差別化が可能です。
例としては「温度・湿度とカビの発生の関係」「月の満ち欠けと潮の満ち引き」などがあります。
観察対象を選ぶときは、毎日記録をつけられるもの・変化がはっきり出るものを選びましょう。
データ収集・グラフ化に特化した統計型研究(例:家庭内ごみ調査)
統計データをもとに考察する研究も賞を取りやすい分野です。
たとえば「家庭内の1週間のごみの量と種類を分類・分析する」研究では、数量・重さ・回数などを記録し、グラフにまとめることで説得力が高まります。
他の家庭や学校とも比較すれば、より多角的な分析も可能です。
プログラミングやAIを活用したIT研究(例:簡単なゲーム作成)
近年増えているのが「プログラミング系自由研究」です。
Scratchなどを使って簡単なゲームや計算アプリを作成し、「どうすればもっと使いやすくなるか」を改善する工程も研究対象になります。
あくまで「作ったもの」ではなく、「どう考えて、どう改良したか」に焦点を当てるのがポイントです。
100均や家にあるものでできる低コスト実験
自由研究=お金がかかる、と思われがちですが、100円ショップや家庭の廃材を利用しても立派な実験が可能です。
たとえば、「100均の氷袋で保冷効果を比較する」「アルミホイルで太陽光パネルの効率を調べる」など、アイデア次第で低コストながら高度な研究ができます。
全国コンクールで実際に入賞したテーマから学ぶ
入賞事例を参考にするのも有効です。
過去の全国自由研究コンクールでは、「ベランダの植物が鳥に与える影響」「スポーツ中の水分補給の適正量」「和菓子に使われる素材と文化の関係性」など、多彩なテーマが受賞しています。
重要なのは、「なぜこのテーマを選び、どんな方法で検証し、何を発見したか」を自分なりに再現・応用することです。
賞を狙える自由研究のやり方|テーマ決定から提出までの手順
自由研究で賞を取るには、テーマ選びから提出までの一連のプロセスが重要です。
以下では、どのように準備を進め、どんな点に注意してまとめれば評価されやすくなるのか、ステップごとに具体的に解説します。
テーマの選び方|「好き」×「社会性」で差がつく
まず、自由研究のテーマは「自分の興味」だけで選んでは不十分です。
審査員の評価を得るには、好きなこと×社会性(時事性・公共性)という組み合わせが有効です。
たとえば、「ゲームが好き」なら「ゲームが集中力に与える影響」を検証する、「動物が好き」なら「野良猫と地域社会の関係性を調査する」など、個人的な興味に社会的な意義を加えることで、独自性と評価対象としての厚みが増します。
また、SDGsや環境問題など、タイムリーなテーマに関連付けることで、審査員の目に留まりやすくなるという利点もあります。
調査・実験の記録方法|写真・表・グラフで見せ方に工夫を
研究過程をしっかり記録することは、自由研究において極めて重要です。
文字だけの報告では説得力が弱くなってしまうため、視覚情報(写真・図・グラフ)を効果的に活用することが評価アップのカギです。
実験中の様子は、できるだけ多角的に写真に収めましょう。
「○○の比較」では、ビフォー・アフターや経過の変化を記録し、後から見返しても結果が一目でわかるようにしておくことが重要です。
グラフを作る際には、折れ線・棒グラフ・円グラフなど、データの種類や目的に応じて使い分けると見やすくなります。
Excelなどを活用するのも効果的です。
レポートのまとめ方|構成・表現で印象アップを狙う
自由研究の「まとめ」は、単なる記録ではなく、“プレゼン資料”のように読み手の理解を助ける役割があります。
構成は、以下のような流れが理想です。
表紙(タイトル・氏名・日付)
研究のきっかけ・目的
方法・手順
結果(写真・グラフ・表などを多用)
考察(得られた結果からの気づき、反省点など)
結論(目的に対する答えを明確に)
参考資料・参考文献
文章は中学生らしく「自分の言葉」で書き、難解な表現よりも分かりやすさを重視しましょう。
できれば先生や家族に読んでもらい、フィードバックをもらうのもおすすめです。
提出前のチェックポイント|誤字脱字・内容の整合性を見直そう
最後に重要なのが、「完成したと思ったあとにもう一度見直す」ことです。
自由研究コンクールでは、内容の正確さだけでなく、丁寧に作られているかも大きな評価ポイントになります。
特に注意したいのは、
誤字・脱字
図表と本文の食い違い
写真のピントや向き
ページ番号の欠落
引用元の記載漏れ
です。
内容が良くても、小さなミスで印象を悪くしてしまうのは非常にもったいないので、提出前には複数人にチェックしてもらうようにしましょう。
実際に賞を取った中学生の自由研究実例と工夫ポイント
賞を狙う上で大切なのは、「どんな研究が実際に高く評価されたか」を知ることです。
過去の受賞例には、意外な視点や独自のアプローチで注目された作品が数多く存在します。
ここでは、実際の受賞テーマをもとに、どんな工夫が評価につながったのかを具体的に解説します。
全国コンクール受賞作品の共通点とは?
自由研究の全国コンクールで入賞した作品には、いくつかの共通点があります。
まず注目すべきは「課題発見力」。
自分の生活の中で疑問を見つけ、それに対して検証・解決しようという姿勢が評価されます。
たとえば「飲食店のストロー使用削減の実態」や「雨の日の通学時の靴の濡れ方を比較」など、日常の些細な疑問が出発点です。
次に大事なのが「継続性と丁寧さ」。
1日や数日では終わらない観察・記録を数週間~1ヶ月かけて行い、地道に変化を追った研究は高く評価されやすいです。
また、「データの見せ方」も重要です。
グラフ、図、表を活用し、誰が見ても結果が明確に伝わる工夫があると、審査員の印象に残ります。
審査員コメントに見る「高評価の理由」
過去のコンクールでの審査員コメントから読み取れる評価ポイントも参考になります。
ある研究(「地域の外灯と昆虫の関係」)では、「調査範囲が広く、観察記録の質が高い」「照明の種類に着目した独創性」が評価されました。
単なる昆虫観察ではなく、“LEDと白熱灯で昆虫の集まり方に違いがある”という仮説を立てて検証している点が高評価の理由でした。
また、「野菜の皮に含まれる栄養素の比較」では、「理論と実験がしっかり連携しており、調査結果が身近な行動(皮をむかずに食べること)に結びつく」ことがポイントとされていました。
審査員は単なる実験の完成度だけでなく、「なぜそれをやったのか」「結果からどんな社会的・個人的な気づきがあったか」を重視しているのです。
真似できるアイデアとアレンジ術を紹介
入賞作品を完全に真似するのではなく、「発想」や「工夫の仕方」だけを参考にして、自分らしいテーマにアレンジするのがベストです。
たとえば、「カビの発生条件」をそのまま真似するのではなく、「同じパンでも種類によってカビの発生に差があるか」「カビを防ぐラップの違いによる効果比較」など、少しずらしたテーマで独自性を出すことができます。
また、他の人が扱っていない視点から切り込むことも重要です。
たとえば、昆虫の研究なら「昆虫が苦手な人でも読みやすい工夫を入れる」など、“読み手への配慮”も大きな差別化要素になります。
資料のまとめ方にしても、吹き出しやアイコンを使って漫画風にしたり、色使いを工夫して見やすくすることで、印象を大きく変えることができます。
自由研究で賞を狙うためのQ&A|よくある悩みを解決!
「賞を取りたいけれど、何をどうしたらいいのか分からない…」
そんな中学生に向けて、自由研究でよくある疑問や不安にお答えします。
やる気はあっても、悩みを放っておくと途中で挫折してしまうことも。
ここでは実際に多くの中学生が感じている4つの代表的な質問を取り上げ、それぞれ具体的に解説します。
理科以外の教科でも賞は取れる?
はい、理科以外でも十分に賞は取れます。
特に最近では、「家庭科」「社会科」「総合的な学習」など幅広いジャンルでの受賞例が増えています。
たとえば、「家庭の食品ロス調査(家庭科)」「地域の交通事情と防犯(社会科)」「図書館利用と学力の関係(総合)」などは、日常に根ざしたテーマでありながら評価も高いです。
ポイントは、問題意識を持って調査・考察する姿勢です。
理科にこだわらず、自分の得意分野や興味に合った教科からアプローチしてOKです。
1日で終わるテーマでも評価される?
1日で完了するテーマでも、工夫次第では評価されることがあります。
ただし、短時間で終わるものは“浅くなりがち”なので、「なぜこの実験をしたか」「結果から何を学んだか」をしっかり考察に盛り込むことが重要です。
たとえば、「氷が溶ける速度を比較する実験」など短時間でできる内容でも、「塩を入れたらなぜ速くなるのか」「この原理は冷凍食品や除雪にどう使われているのか」といった応用・発展まで言及できれば、評価は十分狙えます。
親の手伝いはどこまでOK?
自由研究は基本的に「本人の力でやる」ことが前提です。
ただし、安全面や道具の準備など、小学生~中学生では保護者のサポートが必要になる場面もあります。
これは審査員も理解している部分です。
大切なのは、「誰が考え、誰が記録・まとめたか」が明確であること。
たとえ保護者が一部手伝っても、研究の中心となるアイデアやレポート作成が中学生本人であれば問題ありません。
逆に、親が主導でやってしまったような作品は、審査員にも見抜かれてしまいます。
まとめ方が苦手…見やすい工夫は?
まとめが苦手な人は、まず構成テンプレートを使うことをおすすめします。
以下の順序で書けば、自然と読みやすいレポートになります。
表紙(タイトル、氏名、学年など)
きっかけ・目的
調査・実験方法
結果(写真・表・グラフ)
考察・気づき
まとめ・結論
参考文献
また、色分け・タイトル見出し・イラストを活用することで視覚的に整理され、印象がグッと良くなります。
スマホやタブレットを使った写真の加工や、無料のテンプレート(Canvaなど)も活用してみましょう。
まとめ|中学生が賞を取るには“準備と見せ方”がすべて
自由研究で賞を取るために最も大切なことは、研究の中身そのもの以上に、「どう準備し」「どう伝えるか」です。
審査員は、単なる実験結果ではなく、その背景にある発想力、考察力、まとめ方の工夫までを総合的に見ています。
テーマ選びで差がつく
何より重要なのが「テーマ選び」です。
テーマが魅力的であれば、自然と調べたくなり、モチベーションも維持できます。
中学生らしい着眼点と社会性を兼ね備えたテーマは、審査員の目にも留まりやすく、印象に残ります。
「よくあるテーマ」は避けつつ、自分の生活や興味から出発し、「なぜ?」「どうして?」という問いを持つことがスタート地点です。
そして、ただ疑問に思うだけでなく、それを調査・実験・観察・データ化することで、“研究”としての厚みが出てきます。
自分の言葉でまとめることが最大の武器
どんなに立派な実験やデータがあっても、「誰かの言葉をなぞっただけ」では意味がありません。
審査員は中学生らしい素直な言葉や視点にこそ心を動かされます。
ですから、インターネットや本の知識は参考にとどめ、自分の経験・思考・感想をしっかり書くことが、結果的に評価につながるのです。
例えば「失敗したときどう思ったか」「再挑戦で何を工夫したか」など、自分にしか書けないことを書くことが、他の作品との差別化になります。
やってよかった!と言える自由研究にしよう
賞を取ることも大事ですが、最終的には「やってよかった」と思える研究にすることが一番の目的です。
苦労したこと、楽しかったこと、達成感を得た瞬間は、賞以上の価値があります。
研究を通じて得た知識や経験は、高校・大学・社会人になってからも活きてきます。
また、自由研究はただの宿題ではなく、「問題を見つけて解決する力」を育てる、貴重な学びの場なのです。
🏁まとめ:自由研究で賞を狙うための5つのポイント
自分の興味から社会性のあるテーマを選ぶ
観察・調査はできるだけ継続的に行う
写真・表・グラフで視覚的にわかりやすくまとめる
自分の言葉で考察を丁寧に書く
見た目や構成にもこだわり、仕上げに誤字脱字をチェック!